グーゲルフプフ No.2

こんにちは。

前回のグーゲルフプフに続き、もう少しお話ししたいことがありますので
ちょっと、お付き合いください。

グーゲルフプフの型は、ウィーン近郊の小さな町のローマ遺跡の中から発掘されたと言われていますので、かなり大昔から実在していたお菓子のようです。
型の中央には まあるい穴が開いていますが、これはケーキが均等に膨らみやすくなるためのものです。
そして型を裏返すと、ちょうど太陽のように見えるので、幸福のシンボルとも言われています。

グーゲルフプフのレシピの中で最も古いのが17世紀のもので、イースト生地で作ったものが今でも現存しているそうです。
当時使われていた型は、木製、陶(磁)器でできたもので、形としては、小鉢や盆のようなものだった、
と言われています。

さてウィーン菓子の中でも、このお菓子のようにエピソードに溢れるお菓子もそう多くはありません。
今日はその中でもひとつ微笑ましいお話をご紹介します。

ベツレヘムからの帰りに3人の王様達がアルザスに立ち寄ると、人々に大歓迎を受け
グーゲルフプフを(アルザスですからクグロフですね)ご馳走になります。
その時の形が王様達が被っていたものと同じターバンの形だったことからこれを
グーゲルフプフ…ターバン、被り物という名がついたとか…。

そんなエピソードに想いを馳せながら、香り高いメランジェ(ミルクコーヒー)と共に食べるグーゲルフプフのお味は、また格別です。

焼きたてはことの外美味しいのですが、ちょっと日にちが経ったものでもコーヒーにつけながら食べるのも、ウィーンっ子のお気に入りです。!

それでは また