チョコレートは薬?

こんにちは。あっという間に桃の節句の季節となりましたが皆様、 いかがお過ごしでしょうか?
今年もアティのホームページをよろしくお願いいたします。

実は私、昨年のクリスマス前からお正月にかけて、すごい風邪をひいてしまいました。
幸いにもインフルエンザではなかったのですが、クリスマスと言うのに教室の全てのレッスンをお休みしてしまったくらいです。

さてこんな時の特効薬は、チョコレート!
「え〜っ?」と 思われるかも知れませんが、古代アステカではチョコレートの原料であるカカオをすり潰し、バニラと唐辛子を混ぜて薬として飲んでいたそうです。 
それでもカカオは非常に高価なものでしたので一般庶民には高嶺の花。王侯貴族や富裕層が好んで飲んだと言われています。
当時カカオは「万能薬」、強いては「不老長寿」の薬としてもてはやされ、時の皇帝モンテスマも愛飲していたという言われがあります。
そんな話をバーゼルの恩師から聞いたことを思い出した私は ちょっと試してみることに…。
本来ならば、カカオマスで作らなければならないのですが、ここはカカオ分70パーセントのチョコレートを溶かし、ミルクを少々加え、
皇帝モンテスマよろしくバニラと唐辛子を入れて飲んでみました。
かなりの苦さでしたが、唐辛子の相乗効果も手伝ってか熱はひきましたので、どうやら私にとっては特効薬のようでした。(当時は勿論ミルクは入りません。)

さて話をもとに戻しましょう。

カカオはその後、ヨーロッパへと旅立ち、1657年にはロンドンに初めてのチョコレートハウスが誕生します。
当初は嗜好品ではなく、美容効果をうたい文句とした薬として売り出されたため、上流階級の間で大評判!
後に甘味やミルクを加えたものが、スィーツファンの舌を魅了します。

余談ですが、1764年に演奏会のためにロンドンを訪れた  まだ幼かったモーツァルトも、
この味の虜になったとか。

当然この頃になると、飲むだけではなく食べるチョコレートが出現してきますが、そのお話は
またの機会にいたします。
ではまた。